5回目のいばらき大集会に 600人集まる
「STOP‼ 東海第二原発の再稼働いばらき大集会」(主催は同実行委)が8月24日、水戸市内で開かれ、県内外から600人が参加しました。
大集会は今回で5回目の開催となりましたが、今年の集会は東海第二原発の再稼働に向けた工事が昨年10月に防潮堤基礎工事での施工不良が工事関係者の内部告発によって明らかになり、止まっている中での集会となりました。
集会は、主催者を代表して谷田部裕子さんの「東海第二の防潮堤施工不良など、原電を信頼するのは無理。未来のためにも再稼働STOPに向かって、共に歩みましょう」とあいさつがありました。
賛同人のあいさつでは、生産者組合や自治体の首長らが次々と再稼働反対の訴えをしました。JA常陸農協からは「JCO臨界事故では、県内の農産物は出荷停止や風評被害に遭い、福島第一原発事故では10年間で430億円以上の放射能汚染の被害に遭った。2度に及ぶ放射能の被害はいずれも人災被害だ。東海第2原発の再稼働は農家・住民の人格権の侵害だ」と話しました。
「東海第2原発地域科学者・技術者の会」の服部成雄代表は、「東海第2原発は防潮堤の工事のミスで2年間延長。私たちは科学者・技術者の集団として、嘘で塗り固めたり、捏造する電力会社に東海第2を任せておくわけにいかない。県に対して色んな形で問題提起をしていきたい」と述べました。
自治体首長では、宮嶋謙・かすみがうら市長から「もっと力を蓄え、大きな力にして、東海第二を止めるために頑張っていこう」とあいさつ、中島栄・美浦村長は「私と宮嶋市長だけでなく、県内にはこの集会に賛同してくれている首長がいる。私たちはJCO臨界事故、福島第1発電所の事故を経験し、これからは原子力に頼らない発電が必要だ。皆さんと一緒に原子力をなくす大きな渦となれば幸いと思っている」と話しました。
現在、東京高裁の闘いが続いている東海第二原発運転差止訴訟の弁護団・鈴木裕也弁護士からは連帯あいさつがありました。
志賀原発を廃炉に!訴訟団原告団長の北野進さんが「能登半島地震と危険な再稼働」と題して講演し、能登半島地震でかつての珠洲原発の予定地一体が大きく隆起した写真を見せて、「珠洲に原発がなくてよかった」と話しました。1月の地震で「避難計画が破綻した」と述べ、住民避難ができない災害の状況を報告し、「何としても志賀原発の廃炉を勝ち取り、脱原発社会への突破口にしたい。東海第二原発に反対する人と一緒に闘う」と話を結びました。
集会の最後には、「これまで以上にSTOP再稼働の大きな声を上げ、必ずや廃炉に追い込みましょう」という集会決議文を参加者の大きな拍手で採択しました。
終了後、参加者は「東海第2動かすな・廃炉」をコールしてデモ行進を行いました。